圧倒的な緻密さで描き込まれた蝶文
一見パターン柄に見えますが、極めて緻密に蝶の姿が描かれています。金箔で縁取りされ、それぞれがその存在を主張しています。蝶は安土桃山時代から好まれたモチーフで、さなぎから蝶へと生まれ変わっていくことから、出世への願いが込められています。具体的なモチーフと抽象画のような美的感覚、バランスの取れた色彩は熟練の作家だからこその技といえます。藩政期からその絵柄の美しさで評判を得た九谷焼の神髄ともいえる作品です。
一見パターン柄に見えますが、極めて緻密に蝶の姿が描かれています。金箔で縁取りされ、それぞれがその存在を主張しています。蝶は安土桃山時代から好まれたモチーフで、さなぎから蝶へと生まれ変わっていくことから、出世への願いが込められています。具体的なモチーフと抽象画のような美的感覚、バランスの取れた色彩は熟練の作家だからこその技といえます。藩政期からその絵柄の美しさで評判を得た九谷焼の神髄ともいえる作品です。
伝統の金欄手の手法を用いた創作活動を行っています。金欄手のもち豪華絢爛な作風を受け継ぎながら、洗練されたバランス感覚で現代のインテリアにもあう上品な作品を作りづけています。
絢爛な色彩を用いながら、落ち着いた気品のある作風が高聡文さんの魅力です。鮮烈な赤色は、少し落ち着いた色彩を用いることで全体にまとまりが生まれ上品で高級感を感じる仕上がりとなっています。すべての空間を埋め尽くすかのように描かれた花も、一枚の花弁に至るまで緻密に生き生きと描き込まれています。眺めていると、無限に続く花畑に迷い込んだかのような感覚にもなれる美しい柄です。
金欄手は、その華やかさで人気を誇った技法です。明代の景徳鎮で大いに栄え、九谷焼のほか京焼や伊万里などでも用いられてきました。伝統工芸における豪華絢爛さは、かつては権力者の威厳を示すという要素もありました。高聡文さんはそうした時代の伝統技法を受け継ぎながら、現代の私たちの生活にあう作品を作り続けています。
いつまでも大切に使いたくなる高聡文さんの金欄手の作品は「金澤しつらえ」にて展示しています。緻密に描き込まれた絵柄や金彩の美しさを実際に間近で感じていただけます。